【剣盾S33シングル最終2003,76位】安定氷炎サイクル

ふぉーすです。禁伝2匹環境最終シーズンにして今まで自分が組んだ構築の中で一番完成度が高く、かつオリジナリティのある、自分の手になじむサイクル構築を組むことが出来、レート2000に乗せることが出来たので記事に残します。

1.構築経緯

約3か月前、禁伝2匹環境で納得のいく構築が組めずに詰まっていた頃にふとホウオウを使い始め、圧倒的特殊耐久と十分な火力のダイジェット、相手の交換先に火傷を押し付ける聖なる炎、そして極みつけに最強特性再生力と、圧倒的な(サイクル)性能に魅了され、それ以来ホウオウと2000に乗ることを目指してきた。最初はホウオウダイナを使っていて十分強く、前期1998までたどり着くことはできたのだが、カイオーガに安定して勝てなかったり、コスパダイナが急所で倒れるシーンを何度も目にして萎えたり、単純に使い飽きたりして、ホウオウの他の相棒禁伝を探すことにした。ホウオウ黒バドは強者が多くの結果を残しているのを知っていたが、いざ自分で使ってみると扱いが難しく、自分には厳しいと感じた。ゼルネアスも試したが、破壊力がある分サイクル参加が厳しく、イマイチピンとこなかった。最終的にたどり着いたのがチョッキホワイトキュレムだった。

ホワイトキュレムの当初の一番の採用理由は、ホウオウが苦手なカイオーガに後投げできるという点だった。だがいざ使ってみると、対面有利を取れるポケモンが思った以上に多く(逆にザシアン、ウーラオスなど圧倒的不利を取るポケモンも多いのだが)、例えばイベザシ構築なんかは、ザシアン以外全てホワイトキュレムに不利なポケモンで組まれていることも稀ではなかった。また、有利なポケモンと不利なポケモンがはっきりしていて、相手もそれを認識しているため、キュレムの氷技読み交換読み大地の力or絶対零度を押すことも容易であった。正直ノリで使い始めたポケモンだったが、結果的には、ザシアンと組まれることの多い黒バド、イベルタルカイオーガに有利がとれて、高い特殊耐久でサイクル性能が高く、不利構築に対しても絶対零度の試行回数を稼ぐことで確率を押し付けられる神ポケモンだった。

ホワイトキュレムとホウオウを主軸にすると決め、取り巻きを選んだ。言うまでもなくホワイトキュレムはザシアンに圧倒的不利を取り、HBホウオウもワイボ持ちザシアンには受け出しが効かないので、ザシアン受けのテンプレとしてヌオー、剣盾において半ば自分の相棒枠となっていて、禁伝環境においては主にザシアンや黒バド入りの構築に対して構築にいるだけで圧を発揮し相手の選出を制限し読みやすくするメタモン、ここまでの4匹ではあまりにも突破力がなさすぎるので、雑にダイマを切って荒していける珠ダイジェッターとしてランドロス、そしてゼルネアス、ムゲンダイナが非常に重いことから瞑想歌うラッキーを採用して完成。

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2.個体紹介

ホワイトキュレム@突撃チョッキ

絶対零度/フリーズドライ/シャドーボール/大地の力

実数値:207(52)-*-111(4)-199(68)-140(156)-158(228)

調整

H 16n-1

C H252D4ザシアンを大地の力で確定2発

D C特化黒バドのダイホロウをほぼ2耐え(93.8%)

S 最速ランドロス抜き

破壊神(火力は控え目)。Dに振りチョッキを持たせることで特殊ポケモンに何度も後投げでき、交換読み大地の力や絶対零度を押し付ける。相手の耐久ポケモン(ラッキー、ポリゴン2など)に打ったりサイクルを強引に破壊する絶対零度ラグラージやウオノラゴンに対しても刺さる安定氷打点のフリーズドライは確定として、鋼(特にザシアン)に対する打点は、ザシオーガを意識して雨で火力が下がるクロスフレイムではなく大地の力を採用したが、火ロトムにも刺さったりダイアースのD上昇が偉かったりと正解だった。最後の一枠は、ドラゴン技を打ちたい場面がそれほど多くなかったので、黒バドへの大きな打点となるシャドーボールを採用し、これも非常に刺さった。チョッキホワイトキュレム自体はそれほど珍しいポケモンではないかもしれないが、今回はSにかなり厚く振ったというのが特徴的で、一番の目的は構築単位で重いランドロスを上から殴るためだが、速いカイオーガやジガルデ準速イベルタルの上から殴れるのも偉かった。もう少し早くこのポケモンの魅力に気付きたかった...。

ホウオウ@厚底ブーツ

聖なる炎/ブレイブバード/身代わり/自己再生

実数値:213(252)-151(4)-147(188)-*-175(4)-118(60)

サイクル最強ポケモン。再生力のおかげでワイボザシアンやイベルタルなど高い火力を出せるポケモンが目の前にいても「とりあえず聖炎」が許される。そのため、初手に雑に投げやすい。個人的に初手で出し負けるだけで試合が不利になる構築は使いたくないので、そういうところも噛み合っていた。努力値は相手のザシアンやホウオウを厚く見るHBベース、ホウオウミラーではSが速い方が精神衛生上(?)楽なので少しSを振っている(一応2ジェットで+1最速90族抜き)。この構築は相手のホウオウの処理ルートがランドロスしか存在しないので、身代わりの枠を封印にすることも少しは考えたが、身代わりが安定行動になる場面が多く優秀すぎたので採用は見送った。禁伝2匹が岩弱点なのもあってステロ撒きを強烈に呼ぶので持ち物は厚底ブーツで確定。伝説だがゴチルゼルにハメられるのが玉に瑕。

ヌオー@ゴツゴツメット

特性:天然

自己再生/欠伸/地震/鈍い

実数値:202(252)-105-150(252)-*-86(4)-55

典型的なザシアン受けで、ザシアン構築のほとんどにホウオウキュレムヌオーという選出をした。鈍いによって相手の残りポケモンが物理だけになったときに詰め筋になれるのが良かった(特にジガルデを安定して受けられるのが良かった)。鈍いを積んでも攻撃技が地震だけなので、浮いているポケモンには何もできないが、相手の裏やダイマックスを見つつ様子見の行動ができる欠伸が優秀なのでこれを抜いてアクアブレイクを入れるには至らず、浮いているポケモンがいてもTODで詰めるということを幾度となく行った。また鈍い+天然地震(ダイアース)で悪巧みゴチルゼルに負けないのもgood(挑発ゴチルゼルは行動の噛み合い次第)。持ち物はザシアンやウーラオスに対して素早く削りや襷潰しを行えるゴツゴツメットを選んだが、サイクルに余裕が生まれる残飯もアリだったかもしれない。

ラッキー@進化の奇石

卵産み/瞑想/歌う/地球投げ

実数値 326(4)-*-62(252)-*-157(252)-49

ゼルネ、ダイナを中心とする特殊受け。キュレムが火力を出せないせいでムゲンダイナに簡単に受けられてしまうのでラッキーで受けて歌うを当てつつキュレムやランドでどうにかする、という対策を取っていた。ゼルネアスに(急所に当てられなければ)勝てる瞑想もかなり刺さってくれた。また、しばらくノーウエポンラッキーを使っていたが、今回このラッキーを使って、やっぱりラッキーは地球投げがある方が安定した強さがあるな、と感じた。この構築はTODを頻繁にするので、このポケモンが大きく削られるとHP割合で不利になるので注意する必要がある。

ランドロス@命の珠

地震/空を飛ぶ/ストーンエッジ/剣の舞

実数値:165(4)-197(252)-110-*-100-157(252)

最強物理珠アタッカー。全体的に火力の足りないこの構築のお掃除役。このポケモンで残数有利を取った後、受けを成立させて詰める(TODも積極的に狙う)、もしくは相手のダイマックスをこちらの耐久ポケモンで枯らした後、このポケモンのダイジェットで一掃する流れ。

メタモン@拘りスカーフ

選出頻度は一番低かったが、選出画面に存在するだけで相手に圧をかけてくれるので陰の立役者として活躍してくれた。黒バドザシアンの構築はメタモンが重いとはされるが、最近はもうメタモン一匹に破壊されるような選出をしてくる人はおらずむしろ過剰に意識した選出をする人もいるため、バドザシにもあまり投げなかった。

3.きついポケモン・並び

・両ウーラオス

ダイマホウオウでゴリ押していた。

・白バド

氷の一貫があって無理なので聖なる炎で焼いた。

・ホウオウ

上の2つと比べればきつくはないが、こちらから倒す手段がない(ランドロスも相手の裏のポリ2などで容易に受けられてしまう)のでTODで頑張る。

・ジガルデ+やどみがメテビカグヤ

ジガルデだけならキュレムで上から殴ったりヌオーで詰めたりとなんとかなるが、伝説2匹がどちらも岩弱点なのでヌオーに後投げされるメテビカグヤが苦しい。

・ウオノラゴン

構築がウオノラゴンどうすんのっていう見た目をしているが、頑張って立ち回れば意外となんとかなる。でもきついもんはきつい。

カバルドン

キュレムが有利そうな見た目をしているが、ステロがグサグサ突き刺さる。

・毒みがムゲンダイナ

ラッキーで歌って最長眠りを祈る。

きついポケモンが多そうに見えるが、どれも当たったら即負けというレベルではないので欠陥ではない(はず)。むしろ、ザシオーガ、ザシイベル、ザシ黒バドなど主要な構築の多くに有利をとることが出来ると思っており、その結果レートを伸ばすことができた。

4.結果

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TN 錦木千束

最高最終2003 76位

TNは今期アニメ「リコリス・リコイル」のキャラクターから。オタクは全員見て下さい。リコリコはいいぞ。(履修中の方なら話が通じると思うが、今期中にTN(井ノ上)たきなとのマッチングを期待していたがそうはいかなかった、残念。)

この構築にはホウオウの聖なる炎の火傷、キュレム絶対零度、ラッキーの歌う、と一見運ゲー要素がふんだんに含まれているようには見えるが、これらに頼り切るのではなく、有利構築に対しては安定したサイクルで勝って、不利構築や不利な盤面で試行回数を稼ぎながらこれらの確率を押し付けるという形で行動できたおかげで結果を残せたと思う。むしろ最終日は絶対零度を8回全部外して負けた試合があったりと、運はそれほど良くなかった...

5.最後に

改めて、禁伝2匹ルール最後のシーズンに集大成となる一番の構築を組んで、剣盾2度目となるレート2000を達成できて嬉しい。あと2か月は自分の苦手な環境になるかつモチベが湧かないと思うので、適当に楽しみながらSV発売を待ちたい。

ここまでお読みいただきありがとうございました。